ここはルイジアナの片田舎。
ロビショー家とドウセット家は昔からいがみ合ってきた仲だったが
ヒロインのドウセット家のエイブリーはロビショー家のデイサンと恋に落ちる。
だが、停滞を嫌ったエイブリーは都会に出てしまう。
数年後、帰郷したエイブリー。
だが、故郷は何も変わっていなかった。
相変わらずロビショー家といがみ合う父親。
そんな中、
首が赤い謎のワニが見つかる。
なんとこのワニ、
尻尾に棘が生えており
それを飛ばして攻撃してくるのだ!
ナルガクルガっぽい
犠牲者続出にロビショー家とドウセット家は一時休戦
ケーブルテレビのワニハンターも参戦して自体は混乱…するわけでもなく
あっさりとワニは全滅!
ワニハンターは勝手に死んだ!!
ん?あと30分近くあるぞ?と視聴者が訝しんだ瞬間
事態は思わぬ方へ!!!
フツーの人は…怒るかなあw
評価:ややつまらない作品、
ではあるのだが……
はい、え~、ではラスト以外の部分からいきますね。
テレビ映画ってことで、ゴーストシャークと同じく低予算で
それでもワニ映画(レイクプラッシド3よりも低予算じゃねーかな?)を
きっちりと撮ってるとは思います。
いつも通りにレイクプラッシドとアリゲーター、その他ワニ映画の
オマージュシーンをちりばめておりまして、
お約束の犬犠牲。やっぱXファイルが最高です
ワニはフルCG。やや浮いている感じだがレプティリアよりはマシ
グロシーンも
あんまりワニ関係ねえ!!
こういう噛み方をするワニは多分初めて!
など、そこそこかと。
とはいえ、ワニ映画は
マンイーターというごっつい映画が
出てきてしまったので、今作は間延びした感じが否めない。
だけども、そこはグリフ監督、いつも通りのジャンルミックスで
今回は
ドラマ面が強調されるのでございますな。
つーわけで片田舎の一族抗争に翻弄されるカップル。
安いロミジュリ。これが、まあ、
ちゃんと見れる。
停滞と進歩というベタなお題目だけど、それをちゃんとやってるから
主人公カップルの行く末は気になる所
加えて、一族間の抗争も
「子供の意地の張り合い」という感じが出ており
ワニ襲撃に
「おい!早く水から出るんだ!」と
ロビショー家のトップがヒロインの親父を思わず助けようとしてしまう辺り
ひきつけられるものがある。
ビジュアル的にも演技的にも完璧な二人
安いながらも
はやく続きを見せてくれ
という状態でございます。
とはいえ、展開は
「まーこんな感じかなー」と想像できるし
ワニも
実のところ弱い。
ワニの正体もロビショー家のトップが
ネットで見た情報を元に、化学薬品をぶち込んだ
青い密造酒を沼に捨てたことによる突然変異種だったりするのだが
まあ、それに気づかん視聴者はいない
つまり
緊張感皆無
ま、最後は男が死んで
爆発オチかな~と思っていたら……
以下、更にネタバレ!
確かに爆発オチだった!
CGじゃなくちゃんと吹っ飛ばすぜ!
男も無事ではなかった!
だ、だが、誰がこんな展開予想できたろうか?
冒頭でワニに主人公の親父がかまれるんだが
その噛み傷が徐々に悪化
↓
なんか鱗みたいの生えてる…
↓
ワニ全滅の祝勝パーティ後
親父ワニに
驚くやら嬉しいやら呆れるやら
冒頭で狩ってたワニを一族で喰ってた
↓
ロビショー家、全員ワニに
まさに
レッドネックがレッドネックアリゲーターに!!
いや、吃驚した!
ってか、うん、まさかの
恐怖のワニ人間か?と思ったら
そのまんまワニになっちまいやがる!
あげくヒロインを親父ワニが助ける!
パパじゃねーだろ!
親父の目印は金歯だ!
すげえwwwww
仲の悪かった義母の変身したワニは
ネイルをしてるぜ!
気づいたのに躊躇なく撃ち殺すヒロイン!
つーわけで、後半は一族がワニ化したことに悩みつつ
それを皆殺しにするヒロイン
ワニ化したヒロインの親父と
ロビショー家のトップの一騎打ち
恋人ワニ化!
という驚愕の展開が目白押しの30分!!!
この展開が、結構すごくてですね
今まで張ってきた伏線が、これでもかと回収されるんだけど
なんか、うん、凄いよ…
倫理的に許されないであろう、一族皆殺し(
子供もいるとヒロイン明言)
をヒロインが
直接的かつ間接的に完遂
ロビショー家のトップは、
相手がワニになったことによって
「俺達、もしかしたら親友になれたかもって、
いつも考えてたよ」と普通の映画なら
「クライマックスとはいえ、今更言うなよ」の台詞が
悲しみと諦めと、ちょっとした嬉しさ
みたいなのが混じった不思議なセリフとして響く凄さ…
これ、監督意図してないと思うなあww
あげく、ワニ化の真相を知っている関係者全滅により
ヒロインがワニ化した恋人と
ワニ牧場をやって
幸せそうに寄り添っている絵面で終了!!!
途中で一回だけあったベッドシーンがまさかの伏線とは…
ヒロインが恋人と寄り添うのに邪魔の物が
ホントに全部なくなっているという
凄いハッピーエンドになってしまっているというね…
うん、基本、そんなに面白くない映画なんだけど
ともかく後半の展開が異常
だけども
筋が通ってるんで
納得させられてしまう、妙な映画
もしかしたら傑作になりえたかもしれない要素が
未消化のまま漂っている珍品のように思えたりするので
ものすごーくお暇なら、一見の価値はー……ある、かなあ?
ワニ人間化だったら文句なくお奨めでしたね!