メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス
原題「MEGA SHARK versus GIANT OCTPUS」 2009米
監督:ジャック・ペレッツ
主演:デボラ・ギブソン(ウィズアウト・ユーを歌ってた人…らしいんだが
ティファニーのライバルってことしか知らんかった
共演:ショーン・ローラー
ヴィク・チャオ
以下ネタバレにつき…いやー、読んでも別にいいんじゃねーのかなー…
あらすじ
デボラさん演じる海洋学者のエマ・マクニール。今日も今日とて
上司に無断で潜航艇に乗ると、
入っちゃいけねえ場所をダラダラと航海中
うわおっ!鯨のたいぐ~ん!
ん?ちょっと待って群れすぎじゃない?
あ!あれは!?
氷山の中に蛸とサメ!?
中からこんにちはー!!
評価:サメ映画としては
まったく駄目。だけどー……
アサイラムの一連のサメ映画、と言えば皆さんもうお分かりだとは
思うのですが、ここの会社のサメ作品は当たり外れが激しい
何しろ、
レーティング問題があるわけですから
残酷描写が弱い
これは痛い。
予算が低くても、CGが丸出しでも、
ちょっとだけ気合いの入った
死体描写があればサメ映画好きとしては
「
ああ、いいもん観たな」と思えるわけで
あとは
底の見えない海からでかいサメがぬばーっとあがってくれば
みんな
ジョーズを思い出して満足するのです
さて、このVSメガ・シャークシリーズ
死体描写及び残酷描写は皆無です。
だってメガ・シャークですからね
噛み千切る前に丸のみなんですな
つーわけで、サメ映画としては全然ダメなんだけどもー……
このメガ・シャーク。本名は
メガロドン
皆様お馴染み!
ちょっと前に
MEGっつー小説がありまして
メガロドンが
メガロドーンってふっかい海から上がってきて
浅瀬で大暴れする小説だったわけで
まあ、好きもんが「ベタな話だな~♪あとこの翻訳は酷い」って内容で
何をどう間違ったか「
ハリウッドで映画化!監督はヤン・デ・ボン!」という
その後のヤン・デ・ボンを考えるに、な~んにも決まってなかったような企画が
ふにゃっと盛り上がったりしたんですわ。
で、
結局ぽしゃったわけだけど、そこはそれ
MEG公開前に
あぶく銭を稼ぐぜー!っつって
メガロドン映画が乱立したんです
こんな感じのがそりゃもうワラワラと
で、今に至るも細々と続いておるわけですね。
しかし、メガロドン映画はサメ映画とはちょっと違う路線に行かざるをえなかった。
何故ならでかいから
ジョーズやディープ・ブルーと同じことができない!
ジョーズ
ディープ・ブルー
人は齧るんじゃない!
飲むものだ!
……はい、というわけでメガロドン映画ですが
皆さんもうお分かりですね
怪獣映画になっていったのです
で、なが~くなりましたが今作から始まる
VSメガ・シャークシリーズ、日本からの依頼で製作された、というのが
関係するかどうかは知りませんが
ひじょ~に
ゴジラ映画っぽいことになっております
ともかく勢いとサービスシーンのみで
びっくりすることに
お色気も無し!
いや、あんたらのラブシーンはお色気じゃないから
お色気じゃないから!
しかも人間側は最後の最後まで
有効な解決策を出せずに
二匹が同士討ちをするのに任せるのみ!
フェロモンを使って誘導
氷山から復活も含めて
キンゴジっぽいです
みんなで観ようキングコング対ゴジラ!
オチも引き分けだしね
そう思いはじめると
あの東京拘置所も
東京拘置所内でカービンライフルもった守衛がいるのも
素手でビーカーに入った謎の液体を
計量もせずに直接注いで
ピカーッと光るフェロモンを作る実験シーンも
許せますな
まあね、CGはかなりしょぼくて
タコもサメもついでに言えば潜水艦も
非常にパターンが少なくてですね
3分くらいの素材を使いまわしてるあたり悲しいものがあるんだけど
それでも
素晴らしい一瞬、
例えば冒頭の
氷山の中で氷漬けになっている二匹とか
戦闘機を落とす蛸触腕とか
金門橋を齧り落とすメガシャークとか
微妙にずらした名作怪獣映画のオマージュが嬉しいじゃありませんか!
何だかわからんが、
やけに勇敢な潜水艦艦長とかね!
艦長自ら操縦!
ついでに言えば
「俺は網にかかったイルカの悲しい顔を見て猟師をあきらめた」
なんつー日本人海洋学者が出てくるあたりの
苦笑い感も
あー、怪獣映画やなあってかんじですかね
なにより、VSメガシャークシリーズは昭和・もしくは
手塚ゴジラと同じく
世界観が連続しているので、今作を見ないと始まらないのだ!
というわけで
必見!
暇なら見るべし!
心のハードルは一番下で!
まあ、そのちょっと下を行くんですけどね