あらすじ(嘘あり)
ホリー・ゴス演じるアメリカ人女子大学生は
運命の相手というには悲しすぎる友人以上恋人未満の映像編集やってる陰謀論者君と
ディアトロフ峠事件のドキュメンタリーを撮ることに決めた
ディアトロフ峠事件とは、まさにおそロシアな事件であり、詳細はwikiで
調べていただきたいが、そんなこんなで仲間を三人集め、5人で出発!
行方不明になる
その数か月後、当局が押収した撮影素材がネットに流出。
そこには想像を絶する、異常な光景が記録されていた……
< 山とロシアは怖い!
評価:あと一歩で、もしかしたら傑作だった…のか?
私が、この手のフェイクドキュメンタリー(モキュメンタリー)を見る時は
こんな感じです
で、思うにこの手の作品の出来を左右するのは
バランス感覚、だと思うのです。
作品によって違うけど、まあ、大体はこれかな?
で、この作品は個人的には
ギリギリ失敗してると思う。
何故なら
中盤までが良すぎるのよ。
どストライク!
上の漫画で3番目がずっと続く!
南極日誌を思わせる、雪と氷の世界に
必要最低限の登場人物。
安易で想像しやすいけど、完璧な
謎の死体のさりげない前フリ
運命論を語る主人公の遥か後ろに蠢く
怪しげな影!!
雪面に残された、謎の足跡!切り取られた舌!
放射能!
雪崩!
銃撃!!
雪庇に隠れた鋼鉄製の扉!!!
ここは絵的にも本当に素晴らしい!
…と、ここまでが1時間。
完璧!超完璧!いやー面白かった!
やるねえレニー・ハーリン!雑なナンデモ屋だと思ってたけど
トンデモ屋でも行けるやん!
ディアトロフ・インシデント
完
……う~ん、問題は後半30分でね
いや、ありっちゃありだし、オチも好きだけど
スロータハウス5を引き合いに出して
こういうSFにして最後に刺青を見せるなら、
雪山を動き回ってる二匹は主人公たちだった、とか
あの二匹は主人公たちを近づかせないために動いていた、
とかの方が
皮肉な感じがしてよくね?
前半の雪に書いたロシア語(なのかな?)と対を成すように
英語で立ち去れって書くとかさ
まあ、そうすっと主人公たちを追い返すのが
簡単すぎてお話が終わっちゃうんだけどね……
ともかく後半は説明とアクションでサービスとしてはいいんだけど
作品に漂っていた「
謎にぐんぐん否応なく引き寄せられていく」感が消えちゃうのが…
せめてアクションシーンを削りまくって「
逃げてるだけ」にしてくれれば……
あのワープゴラムを、もうちょっと人間ぽくしてくれれば……
アイアムレジェンドかよ……
フェイクの部分が一気に大きくなっちまうのが、
私はダメでした
他の映画に比べれば大人しいもんだけど、
この作品においては大きくバランスを崩していると思うのです
二人がワームホールに飛び込んだ以降は、
うーん、前の数分間の印象が強すぎて冷めちまいました
すげぇ、いいエンディングなんだけどね
ディアトロフ峠事件の詳細もほのめかされるだけにしたのも〇
恐らく今回と同じことが起きて
ディアトロフ達が施設に入り込んで同じことになった……のか?
主人公たちが過去にワープしたのは「一番印象に残っていた場所」に行ったという事なのか?
なんにしても
実に実に実に惜しい作品でした
中盤、唐突に始まる主人公の独白だけど
後ろで蠢いている奴等や、仲間との距離など、最高のシーン
この映画の全てが詰まっていて
ここだけでも見る価値はあるやも