アラスジ
第一作目のラスト、逃げるマリリン・バーンズに
伝説のチェーンソーダンスをかますレザーフェイス!
(ダンス!)
病院に担ぎ込まれたマリリンの証言によりソーヤー家に保安官到着!
だが、自警団もやってきた!まとまりそうだった交渉は
一転、
ド派手な銃撃戦に発展。大虐殺されるソーヤー一家!
…仕方がないとはいえ、家族構成が全然違うのが気になるが
まあ置いといて(
テキチェンと2をミックスさせた構成になっております)
生き残ったのは赤子一人……
それから20年後、恋人さんといい感じのダダリオさんにお手紙が来ました。
「おめーさんのバーさんが死んだっす。遺産やっからちっと来いよ」
驚くダダリオ!
「私って、ママとパパの子供じゃないの?」
そうです、
あの赤子がダダリオです。それを拾ったとーちゃんは
その場で
ダダリオの親を蹴り殺しました。で、今はわかりやすーい
ダメ親になっているのでした。
「テメーなんか拾わなけりゃよかった!」
赤子を見て喜んでたおかんもダメ親になっております。
「ダダリオ!テキサスに行くな!」
怒ったダダリオは泣いて恋人の元に帰ると、友人一同が集まっております。
「いやー、週末に旅行いくじゃん?ついでにテキサスに寄ろうぜ。
お前気になってたろ?」
ダダリオ感激!途中で濡れ鼠のハイカーを拾ってテキサス到着!
はい、また
お約束の地獄の一夜が始まるのでした~……
ベスト10の映画をあげろと言われると、その日の気分で結構変わる俺ですが
それでも
あえてというのなら、「悪魔のいけにえ」は上位に来る作品です。
さて、今作。謳い文句は
パート1の直接の続編!
ところが見てみるとー…
いつものパラレル続編の一本でした。
それでも、面白ければ構わんよ、と見続けるとー……
いや、これはー……ちゃんと作ってあるけど、
圧倒的に間違ってる映画
じゃねーかな?あまりに全然別物なんで、
怒りも悲しみも何もわかない謎映画となっております。
ほげ~…
恐らくはロブ・ゾンビ版ハロウィンのヒットを受けて
3Dでホラーやって小金を稼ごう!
という
怪しげな権利者が跋扈する「悪魔のいけにえ」らしい理由で
今作が出来上がったと思うのですが、
まあ、それはいい。
でも、中身までゾンビ・ハロウィンを狙って
80年代スラッシャー映画を現代的な解釈をしようと試みて
色々と設定を盛り込みすぎて
ひじょ~にもたもたした
映画になってしまっている。
また、
がたいのでかい男が凶器を持って襲ってくる映画ってのは
テキサスチェーンソー(以下テキチェン)でやっちまってる。
「悪魔のいけにえ」がおっかない!と思うのは
レザーフェイス単体じゃなくて、
あの狂った家族やら
暑苦しいテキサスの風景やら、荒れた映像やらが
組み合わさった奇跡の怖さであって、
ともかく不穏!
物陰から急に出てきて
ハンマーでガンってのは、
似て非なるものなんです
ビックリとコワイは違う!
だから映画が進めば進むほど
クオリティの低いレザーフェイスの恰好をしたおっさんが
殺しまくる映画となり
俺は一体何の映画を見てるのだ?
という感じになってくる
いや、勿論3やレジェンドオブレザーフェイスも
似たようなもんだったんだけど、時代の古さもあってか
あっちは何となく許せるんだけど、今作は……
テキチェンは真面目にリメイクしないで
エッセンスだけを取り出して、後は勢いに任せ
でっかい男が人をぶっ殺す怖さを娯楽にまで転化した
ロブ・ゾンビ版ハロウィンの元みたいな作品でしてね
劇場に見に行ったら、女子高生がR・リー・アーメイが轢き殺されるシーンで
「よしっ!」とガッツポーズとったりしてましたが、そのくらい
よくできた面白い
娯楽ホラーなんだよ。
今作は
テキチェンから離れようとして、実は回り道して戻っちゃって
しかも微妙に道を間違えているんじゃーねーかなー、と思ったりするのよ
つまり
面白さの劣化ですな
とはいえ、ゴアシーンは頑張っているんだよね。で、照明もいい。
ほの暗い廊下にどす黒い血の跡ってのはワクワクしちゃうんだけどね
ホラー好きの悲しい反応
それと一作目を結構大切に扱っているのも感心するのよ。
大切にしすぎているかなって思う所もあるんだけど、
レザーフェイス出撃の際に、ネクタイを着用!
これは痺れた!
それでいて
1作目の20年後なのにフツーにスマホが出てきたり
結構な憎まれキャラの
市長の息子が放置のまま映画が終わったり
いい加減すぎるとこともあったりする。
なんなのよ?どっちなのよ?
悪魔のいけにえ好きなの嫌いなの?
と製作者の首根っこ捕まえて揺さぶりたい衝動に駆られるのだが
うーん、ホラー映画を作ろうって姿勢は買えるんだよなあ…
カーニバル大乱入!ジェイソンvsフレディ状態!!
ちなみに吹き替えで脇役に
沢城みゆきさんが!
沢城ボイスで「
滅茶苦茶にしてってことよ」とS声で言われると
正直、
見て良かったなと思ったのもまた事実!
テキチェンビギンには
坂本真綾と小島幸子が出てたりと
なんか、ホラー映画自体の吹き替えが数年前からアニオタおっさんを
狙ってきているのが嬉しいような悲しいような…
<でも坂本真綾がギャーってぶっ殺される役ってさいこう…
レザーフェイスを後半復讐のヒーローとして描くってのは
「悪魔のいけにえ」としては圧倒的に間違ってると思うけど、
この映画としては筋がきっちり通っていて
ダークヒーローものの出撃シーンとしてネクタイ着用は
素晴らしく燃えるシーンとなるのも確か
悪役の市長も
ミンチという名の壮絶な最期を迎え
エンドクレジット後で
残る二人もきっちりオチをつけるしね
でも市長の息子は放置なんだよなあ……
肝心なところで抜けてる真面目な映画。
ど暇なら、見てもよろしーんじゃねーかしら?
一生懸命勉強するけど、成績の悪い素直な子を見守るような
暖かい目でど~ぞ
<君は頑張ってるよ!